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睡眠時無呼吸症候群のマウスピースとはどのようなもの?

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「いびきがうるさいと言われる」「寝ている間に呼吸が止まっていると指摘された」「朝起きても疲れが取れない」――このような症状がある方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群の治療というと「CPAP(シーパップ)」を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、症状や状態によっては、**マウスピース型の装置(口腔内装置)**を使って治療する方法もあります。

今回は、睡眠時無呼吸症候群のマウスピースが「どのようなものなのか」「どんな人に適しているのか」「どのようなメリットや注意点があるのか」を詳しく解説します。

睡眠時無呼吸症候群のマウスピースとは?

睡眠時無呼吸症候群に使用するマウスピースは、一般的なスポーツ用マウスガードや歯ぎしり防止用のマウスピースとは異なります。

医療機関で使用されるものは、**「口腔内装置(こうくうないそうち)」**と呼ばれ、睡眠中に下あごを前方へ誘導することで、気道が狭くなるのを防ぐことを目的としています。

特に、睡眠中に舌や下あごが後方へ下がることで気道が狭くなるタイプの**閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)**に対して使用されます。

マウスピースでどうして呼吸がしやすくなるの?

睡眠中は全身の筋肉がゆるむため、舌や下あごが後方に下がり、空気の通り道である「気道」が狭くなることがあります。

口腔内装置は、上下の歯に装着して下あごを適切な位置へ誘導します。

すると、舌の付け根などが前方へ移動し、気道が確保されやすくなります。

その結果、

● いびきの軽減
● 睡眠中の呼吸状態の改善
● 無呼吸・低呼吸の減少
● 睡眠の質の改善

などが期待されます。

ただし、マウスピースを装着すれば必ず睡眠時無呼吸症候群が改善するわけではありません。症状の程度やあご・歯の状態などによって適した治療方法は異なります。

また装置を製作する前に虫歯など治療が必要な歯がある場合もあります。

睡眠時無呼吸症候群のマウスピースはどんな人に向いている?

口腔内装置は、すべての睡眠時無呼吸症候群の患者さんに適しているわけではありません。

一般的には、**軽症から中等症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の方や、CPAPが使用できない場合などに選択肢となることがあります。
CPAPが適応とならない軽症~中等症、またはCPAPを使用できない症例に対して口腔内装置が提案されています。
一方で、重症の睡眠時無呼吸症候群では、CPAPなど別の治療が優先される場合があります。

そのため、「いびきがあるからマウスピースを作ろう」と自己判断するのではなく、まず睡眠時無呼吸症候群の検査を受け、自分の状態を確認することが大切です。

睡眠時無呼吸症候群のマウスピースのメリット

口腔内装置には、CPAPとは異なるメリットがあります。

1.コンパクトで持ち運びやすい

マウスピースは小型なので、旅行や出張などにも持っていきやすいのが特徴です。

2.装着時の圧迫感が比較的少ない

CPAPは鼻などから空気を送り込む治療ですが、マウスピースは口の中に装着して使用します。そのため、CPAPのマスクが苦手な方にとって選択肢になる場合があります。

3.睡眠中のいびき対策にもつながる場合がある

睡眠時無呼吸症候群では、いびきを伴うことがあります。気道の狭窄を抑えることで、いびきが軽減するケースもあります。

4.使用方法が比較的シンプル

基本的には就寝時に装着するため、日常生活に取り入れやすい治療法です。

マウスピースにはデメリットや注意点もある

一方で、口腔内装置には注意点もあります。

使用開始後に、

● あごが痛い
● 歯が浮くように感じる
● 噛み合わせが変わったように感じる
● 口の中に違和感がある
● 唾液が増える

などの症状が出ることがあります。

また、歯の本数や歯周病、噛み合わせ、顎関節の状態などによっては、装置の使用が難しい場合があります。

そのため、歯科医師による診察・調整を受けながら使用することが重要です。

市販のマウスピースでも大丈夫?

インターネットや店舗などでは、睡眠時のいびき対策を目的とした市販のマウスピースも販売されています。

しかし、睡眠時無呼吸症候群の治療を目的とする場合は、市販品を自己判断で使用するのではなく、医療機関で診断を受けることをおすすめします。

睡眠時無呼吸症候群は、単なる「いびき」の問題ではありません。睡眠中に呼吸が繰り返し妨げられることで、日中の強い眠気や疲労感などにつながることがあります。

また、口腔内装置は患者さんの歯列や下顎の状態などを考慮して製作・調整する必要があります。専門的なガイドラインでも、装置の種類や下顎の移動量などが検討されています。

CPAPとマウスピースはどちらがいい?

「CPAPとマウスピース、どちらを選べばいいの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

実際には、どちらが優れているかではなく、自分の睡眠時無呼吸症候群の重症度や体の状態に合った治療を選ぶことが重要です。

CPAPが適している方もいれば、口腔内装置が適している方もいます。

まず睡眠検査を受けて、無呼吸・低呼吸の程度などを確認しましょう。そのうえで、医師や歯科医師と相談しながら治療方法を決めることが大切です。

睡眠時無呼吸症候群が気になる方は早めの相談を

「家族からいびきを指摘された」「寝ているときに呼吸が止まっていると言われた」「日中に強い眠気がある」という場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群のマウスピースは、症状や状態によって有効な治療選択肢となる場合があります。

ただし、マウスピースは誰にでも適しているわけではありません。まずは医療機関で検査・診断を受け、自分に合った治療方法を選択することが大切です。

「いびきくらい大丈夫」と放置せず、気になる症状がある方は一度専門医へ相談してみましょう。

まとめ

睡眠時無呼吸症候群のマウスピース(口腔内装置)は、睡眠中に下あごを前方へ誘導し、気道を確保しやすくするための治療装置です。

軽症~中等症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群や、CPAPが使用できないケースなどで選択肢となることがあります。

お住まい近くの耳鼻科、呼吸器内科、睡眠外来などでご相談の上、当院へお越しください。